2015年12月に初版が発行された本。
著者のオフェリー・ネマン氏は、ワインジャーナリスト、ブロガーで、ワインに関する著書を複数執筆している。
本書は、ワインの種類や生産地はもちろんのこと、ぶどうの収穫からパーティーでの楽しみ方に至るまで、ワインに関する非常に幅広い知識を記したものである。
ページ数は全体で約240ページ。
ページ数はそれほど多くはないが、一般的なビジネス書よりもサイズが大きく、かなりボリューム感がある。
また、専門用語の解説もさほど丁寧にはされていないため、完全な初心者向けというよりは、既に初歩的な知識は持っている人向けの本と言えるだろう。
準備
グラス
ワインと言えば脚付きグラス(ステムグラス)が一般的だが、これは脚の部分を持つことで温度が上がらないようにすること、中央の球形の部分で香りを開かせられること、の2つの利点がある。
ステムグラスも細分化すると様々な種類があり、代表的かつ実用的なものとしてはシャンパーニュフルート、ブルゴーニュグラス、ボルドーグラス、万能グラスなどが挙げられる。
小さすぎるグラスは力強い赤ワインには不向きだし、大ぶりのグラスはデリケートな白ワインには不向きなので、予算等の都合で1つしかグラスを買えない場合には、ボルドーグラスを少し小ぶりにしたグラスか万能グラスにするといい。
グラスを使用した後は、すぐに熱湯ですすぎ、水切りラックに入れて乾燥させるのが理想。
洗剤を長く入れておいたり、ダンボールへの収納や食器棚に逆さにしての保管は臭いがついてしまうので避けたい。
オープナー
ワインオープナーには次のような種類がある。
名称 | 特徴 |
ウィング式オープナー | 値段が安めで、力もあまり必要ないが、コルクのかけらがボトルの中に入りやすいのが欠点 |
T字型オープナー | シンプルだが、腕力が必要 |
うさぎの耳型オープナー | 超高速で楽に抜栓できるが、かさばり、値段が高く、所作が機械的で味気ないのが欠点 |
ソムリエナイフ | レストランで使われており、コルクの状態に関わらず、抜栓難易度が低い |
二枚刃式オープナー | 瓶口の隙間に2枚の刃を差し込むので、かなりのテクニックが必要だが、コルクがぐずぐずになってしまった古酒も空けられる |
オープナーがない場合は次のような開け方がある。
- コルクをボトルの中に押し込む
すぐにワインをキャラフ(ガラス瓶)に移し替えたとしても、ワインにコルク臭が移ってしまうリスクはある。 - 即席オープナーを作る
器用な人なら、ネジやペンチまたはハサミなどを使用すればできる。 - ボトルを靴に入れ、壁や樹に打ち付ける
圧力でコルクが抜けてくるのだが、危険だし、品質を損なう可能性があるので好ましくはない。
もし、コルクが途中で割れてしまった場合、ソムリエナイフがあるなら穴を広げないようにスクリューを斜めに刺して引き抜けるし、無いなら押し込むことで解決できる(すぐにキャラフに移し替える)
ワインの選び方
好みと気分に合わせて選べば問題ないが、一般的な傾向として選ぶべきワインを把握しておくと便利。
恋人とのディナー
- エレガントな雰囲気:ブルゴーニュの赤(コート・ド・ニュイ)または白(シャブリ)
- カジュアルな雰囲気:ボルドーの白
- イタリアンでドルチェ・ヴィータな雰囲気:トスカーナの赤
- ちょっと色っぽいムード:ロワールの白(品種はシュナン)
- セクシーなムード:コート・デュ・ローヌの赤
- 甘くとろけるようなひと時:極甘口の白
大宴会
- 発泡性ワイン:名門メゾンのノン・ヴィンテージの辛口シャンパーニュ、ブルゴーニュ/アルザス/ロワールのクレマン、スペインのカヴァ
- 白ワイン:フランス南部オック地方のシャルドネ
- 赤ワイン:ラングドックまたはチリ(フルーティーでまろやかなもの)
フォーマルな食事会
- スケール感を出したい時:ムルソー
- 鷹のように飛翔したい時:コルシカ
- 話がまとまった時:サン・テミリオン
- 固く握手を交わす時:バンドール
- 現実的な話をする時:シノンまたはブルグイユ
- 真摯な姿勢を示す時:モルゴン
友人との飲み会
- 無名の小さなAOC:トゥーレーヌのジャスニエール、カディヤック、ベルジュラックのペシャルマン
- 忘れられた品種で造られた白または赤:南西地方のモーザック種/ジュランソン・ノワール種、コルシカ島のニエルッキオ種
- 評価は低いが良質:ミュスカデ・シュール・リー、シルーブル
- 夏の暑い日:プロヴァンスのロゼ
- ソファーでまったり:リオハ
ビッグイベント
- お祝い:ブラン・ド・ブランのシャンパーニュ
- 家族が増える時:ピュリニィ・モンラッシェ
- 「いつもそばにいるよ」と誓う時:ポマール
- プロポーズ:シャンボール・ミュジニィ
- 友情に感謝:コート・ロティ
- 誕生日や記念日:ポイヤック、サン・ジュリアン、マルゴー
- 勝利に酔いしれる時:バローロ
順番
数種類のワインを飲む場合には、ハツラツとした軽やかなワインから、骨太で力強いワインへと進めていくのが基本的な順番。
(例:辛口の発泡性ワイン→辛口の白ワイン→濃厚な白ワイン/軽めの赤ワイン→濃厚な赤ワイン→甘口ワイン)
類似したタイプのワインは、古いヴィンテージから若いヴィンテージへと飲み進める。
テイスティング
色
白いテーブルクロスの上にグラスをかざし、ディスク(液面)またはエッジ(縁の部分)を観察する。
ワインの色調と熟成度の関係は概ね次のとおり
若い | ピーク | 年代物 | |
赤 | 紫がかった色 | 真紅色、ルビー、ガーネット | レンガ色、オレンジがかった色 |
白 | 緑がかった色 | レモン色、黄金色、麦わら色 | レンガ色、オレンジがかった色 |
色の濃淡でもワインの熟成度は推測することができる。
赤ワインは年月が経つにつれて色が淡くなるが、白ワインは逆に色が濃くなっていく。
色の濃淡は熟成度以外に産地にも関係があり(ロゼを除く)、一般的に、冷涼な気候のもとで育ったぶどうは、太陽が照りつける土地のものよりも淡い色のワインになる。
香り
まずはグラスを動かさない状態で第一香を感じ、その後グラスを回して空気に触れさせ、第二香を感じ取る。
ただし、年代物のワインは香りが飛んでしまう可能性があるので、ワインをあまり揺らさないようにする。
ワインの香りは100種類以上存在する。
果実 |
【柑橘類】 |
砂糖菓子 | グミ、マシュマロ |
花 | アカシア、西洋さんざし、カモミール、すいかずら、オレンジ、ニオイアラセイトウ、アイリス、ジャスミン、ライラック、カーネーション、芍薬、バラ、スミレ、蜂蜜 |
菓子 | フレッシュバター、ビスケット、ブリオッシュ、カスタードクリーム、生クリーム、ミルク、酵母、パンの身、タルト生地、アーモンドペースト、ヨーグルト |
樹木 | バルサ、新しい木材、杉、オーク、ココナッツの実、パチョリ、松、樹脂、白檀 |
植物 | レモングラス、ユーカリ、ういきょう、干し草、シダ、牧草、ラベンダー、ミント、ピーマン、にわとこ、タバコの葉、茶の葉、菩提樹、レモンバーベナ、ガリーグ |
スパイス ドライハーブ |
アニス、シナモン、クローブ、コリアンダー、カレー粉、ジンジャー、ローリエ、ナツメグ、白コショウ、黒コショウ、甘草、ローズマリー、タイム、バニラ、サフラン、パプリカ |
ロースト香 トースト香 焙煎香 |
カカオ豆、コーヒー豆、キャラメル、チョコレート、スモーク、タール、モカ、トーストパン、プラリネ |
森の下草 | マッシュルーム、枯葉、ジロール茸、腐葉土、苔、土、トリュフ |
動物 | 龍涎香、蜜蝋、ジャコウネコ、なめし革、毛皮、ジビエ、肉汁、ジャコウジカ |
ミネラル | チョーク、熱を帯びた小石、炭化水素、ヨード、火薬、火打ち石 |
不快臭 | ダンボール、カリフラワー、馬小屋、ゼラニウム、コルク、かび、玉ねぎ、腐ったりんご、腐敗物、酸敗した悪臭、物置、雑巾、硫黄、汗、猫のおしっこ、酢 |
不快臭については様々な原因があるが、改善策はあまりないので、諦めて捨てるしかない。
ただし、キャベツ類、腐った玉ねぎ、おならのような臭いは、ワインが還元的な状態(強い酸欠状態)にあるために発生する臭いなので、ワインを空気に触れさせる(時間はかかる)か、清潔な銅を入れることによって、本来のいい香りを回復させることが可能である。
味
ワインの味の利き方としては、ワインを口に含ませた後、口を尖らせて息を吸い込み、舌で転がし、鼻から息を出すというのが一般的だが、転がす代わりに噛むという方法でも、アロマを開かせることは可能。
味の種類には、苦み、甘み、塩味、酸味がある。
また、舌では味の他に、金属のような(不快な)、ぴりっとする、ねっとりする、熱くなるような、などの触感を感じる。
主要なぶどう品種
ワイン用のぶどうは世界に約10,000もの品種が存在する。
ただし、主要な品種は限られており、わずか12種類の品種から造られるワインだけで、ワイン生産量の3/4を占めるという。
シャルドネ
- 栽培地はフランスのブルゴーニュ地方、シャンパーニュ地方、ジュラ地方、ラングドック地方、プロヴァンス地方と、アメリカ(カリフォルニア州)、カナダ、チリ、アルゼンチン、南アフリカ、中国、オーストラリア
- 世界的に有名な品種
- どんな気候にも適応し、多彩な表情を見せる
- 一般的に、レモン、アカシア、バターの香りと系統づけられるが、地域、テロワール、造り手によって激しく変化するため、特徴をつかみにくい
ソーヴィニヨン
- 栽培地はフランスのロワール中央地区、ボルドー地方、南西地方と、スペイン、ニュージーランド、アメリカ(カリフォルニア州)、チリ、南アフリカ
- 温和な気候が適している
- 柑橘類や若草のような香りだが、時にスモークとミネラルの香りも
- 単一またはセミヨンとのブレンドで使われる
シュナン
- 栽培地はフランスのロワール地方と、南アフリカ、アメリカ(カリフォルニア州)
- 温和な気候が適している
- まろやかさの中に、ハツラツとした爽快感
- 単一で使え、辛口から極甘口、発泡性に至るまで幅広く活躍
ゲヴェルツトラミネール
- 栽培地はフランスのアルザス地方と、ドイツ、オーストリア、イタリア北部
- 冷涼な気候が適している
- バラとライチの独特な香りとふくよかな味わいで、好き嫌いが分かれる
- ほとんどが単一で使われる
ヴィオニエ
- 栽培地はフランスのローヌ地方、ラングドック地方と、アメリカ(カリフォルニア州)、オーストラリア
- 温暖または暑い気候が適するが、栽培が難しいので生産量はわずか
- アプリコットと桃の香りが際立つ
- 単一またはマルサンヌやルーサンヌ、シラーとのブレンドで使われる
セミヨン
- 栽培地はフランスのボルドー地方、南西地方と、オーストラリア、北アメリカ、南アフリカ
- 大洋性で温和、温暖な気候が適している
- 甘口ワインでポテンシャルを発揮できる
- 単一では使われず、ソーヴィニヨン(+ミュスカデル)とのブレンドで使われる
リースリング
- 栽培地はフランスのアルザス地方と、ドイツ、ルクセンブルク、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ
- 寒い地域に適している
- シャルドネと双璧をなす、白ぶどうのメジャー品種で、辛口も極甘口もある
- ブレンドは不要
マルサンヌ
- 栽培地はフランスのローヌ地方、ラングドック地方、南部地方と、オーストラリア、アメリカ(カリフォルニア州)
- 暑い気候が適している
- アーモンド香、ジャスミン、蜜蝋の香り
- 単一は稀で、ルーサンヌとの相性が良い
ロール・ヴェルマンティノ
- 栽培地はフランスのラングドック・ルシヨン地方、南東地方、コルシカ島と、イタリアのサルデーニャ島、トスカーナ地方
- 暑い気候が適している
- 爽やかで、洋梨とフェンネルなどのアニス香が印象的
- 単一またはプロヴァンス地方の様々な品種とのブレンドで使われる
ミュスカ
- 栽培地はフランスのアルザス地方、南部、コルシカ島と、イタリア、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、オーストラリア、オーストリア、東ヨーロッパ、南アフリカ
- 温暖な気候が適している
- ミュスカ・ダレクサンドリー、ミュスカ・オットネル、ミュスカデとは名前が似ているだけで別品種
- ドライでフローラル
- イタリアでは発泡性ワイン、フランス南部やギリシャでは甘い酒精強化ワインになる
ピノ・ノワール
- 栽培地はフランスのブルゴーニュ地方、シャンパーニュ地方と、アメリカ(オレゴン州)、ニュージーランド、オーストラリアをはじめとした全世界
- 冷涼な気候が適している
- 魅惑的な赤い果実の香りと絹のような滑らかな質感
- ほとんどの場合、単一で使われる
カベルネ・ソーヴィニヨン
- 栽培地はフランスのボルドー地方、南部と、イタリア、チリ、北アメリカをはじめとした全世界
- 十分に暑い気候が適している
- ピノ・ノワールと双璧をなす、世界的に高名な品種
- パワフルで硬派なワインを生む
- メルロとブレンドされることが多い
メルロ
- 栽培地はフランスのボルドー地方、南西地方、ラングドック・ルシヨン地方と、イタリア、南アフリカ、チリ、アルゼンチン、アメリカ(カリフォルニア州)
- 温和、暑い気候が適している
- ふくよかで口当たりの優しいワインになる
- 単一またはカベルネ・ソーヴィニヨン(+カベルネ・フラン)とのブレンド
グルナッシュ
- 栽培地はフランスのローヌ地方、ラングドック・ルシヨン地方と、スペイン、オーストラリア、モロッコ、北アメリカなど
- 暑い気候が適している
- プルーン、チョコレート、ガリーグの香り
- 単一またはブレンドの辛口赤ワインが主流だが、ロゼや天然甘口ワインにもなる
シラー
- 栽培地はフランスのローヌ地方、南部地方と、イタリア、南アフリカ、オーストラリア(「シラーズ」と呼ばれる)、ニュージーランド、チリ、アメリカ(カリフォルニア州)
- 温和または暑い気候が適している
- 優しいスミレのニュアンスに包まれた、コショウ、ナツメグ、甘草などの強い香り
- 単一だとパワフルな味わいで、グルナッシュとブレンドするとフルーティーになる
カベルネ・フラン
- 栽培地はフランスのボルドー地方、ロワール地方、南西地方と、イタリア、チリ、オーストラリア、北アメリカ
- 温和な気候が適している
- カシスと緑の葉のアクセント
- ボルドー地方の右岸地区ではメルロとブレンドされることが多い
ガメ
- 栽培地はフランスのボージョレー地方、ロワール地方、アルデッシュ地方、ブルゴーニュ地方と、スイス、チリ、アルゼンチン
- 冷涼または温和な気候が適している
- ジューシーな赤い果実の香り
- ボージョレー・ヌーヴォーで有名だが、熟成させたものは別の顔を持つ
ムールヴェードル
- 栽培地はフランスのローヌ地方、ラングドック・ルシヨン地方、プロヴァンス地方のバンドールと、アメリカ(カリフォルニア州)、オーストラリア、スペイン
- 暑い気候が適している
- 熟成するとなめし革やトリュフの香り
- フランス南部の赤やロゼに骨格を与えるためにブレンドされることが多い
マルベック
- 栽培地はフランスのボルドー地方、南西地方と、アルゼンチン、チリ、イタリア、アメリカ(カリフォルニア州)、オーストラリア、南アフリカ
- どちらかというと暑い気候が適している
- アルゼンチンでは豊満でコクがあるが、フランス南西地方では素朴でタンニンが強い
- 単一でもブレンドでも使われる
カリニャン
- 栽培地はフランスのローヌ地方、ラングドック地方、プロヴァンス地方と、スペイン、マグレブ諸国(北アフリカ)、アメリカ(カリフォルニア州)、アルゼンチン、チリ
- 暑い気候が適している
- 上手く育てると個性的で力強い、ガリーグと小石の香りが飛び抜けたコクのあるワインになる
- 他の品種とのブレンドが多い
主要なワイン産地
以下、フランスは地方ごと、その他は主に国ごとに産地と特徴を掲載する。
アルザス地方
- 主要品種は白ぶどうがリースリング、ゲヴェルツトラミネール、ミュスカ、シルヴァネール、ピノ・グリ、ピノ・ブラン、黒ぶどうがピノ・ノワール
- 比率は白が約90%、赤・ロゼが約10%
- 品種が畑の区画よりも重視されている
ボージョレー地方
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、黒ぶどうがガメ
- 比率は赤が約98%、白・発泡性が約2%
- ボージョレー・ヌーヴォーばかりが有名だが、長期熟成型の複雑なワインも造られている
ブルゴーニュ地方
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、アリゴテ、黒ぶどうがピノ・ノワール、ガメ
- 比率は白・発泡性が約70%、赤が約30%
- 高価なものが多いので、まずは予算に合わせてセレクトするべき
- 地方名AOCよりも村名AOCの方が良く、その中でも有名な村(ヴォルネ村、ムルソー村など)に隣接する村(モンテリー村、サン・トーバン村など)が穴場で狙い目
ボルドー地方
- 主要品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン
- 比率は赤・ロゼが約90%、白が約10%
- 高級ワインからリーズナブルなワインまで無数に存在するので、AOC、シャトー名、ヴィンテージをよく見ることが大切
- AOCは地区名が限定されていればいるほど良い
- ヴィンテージも価格を左右する大きな要素の一つ(2010,2009,2005などが当たり年)
シャンパーニュ地方
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、黒ぶどうがピノ・ノワール、ピノ・ムニエ
- お祝いのお酒として世界的に有名なシャンパーニュの生産地
- 大手は毎年の品質が安定しているが、小さな蔵元の方が個性的で、コストパフォーマンスが良いことがある
ラングドック・ルシヨン地方
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、クレレット、グルナッシュ・ブラン、ブールブーラン、ピクプール、マルサンヌ、ルーサンヌ、マカブー、モーザック、ミュスカ、黒ぶどうがカリニャン、シラー、グルナッシュ、サンソー、ムールヴェードル、メルロ
- 比率は赤・ロゼが約80%、白が約20%
- フランスの総生産量の40%を占める地方
- 近年では質が向上し、リーズナブル価格で上質なワインを見つけることができる(リムーの白、コルビエールやピック・サン・ルーの赤、天然甘口ワインなど)
プロヴァンス地方
- 主要品種は白ぶどうがロール・ヴェルマンティノ、グルナッシュ・ブラン、クレレット、ブールブーラン、ユニ・ブラン、黒ぶどうがカリニャン、シラー、グルナッシュ、サンソー、ムールヴェードル、ティブラン、フォル・ノワール
- 比率はロゼが約85%、赤が約12%、白が約3%
- 世界一のロゼ生産地で、「夏のバカンスのワイン」のイメージが定着している
コルシカ島
- 主要品種は白ぶどうがロール・ヴェルマンティノ、ミュスカ・ブラン・ア・プテ・グラン、黒ぶどうがニエルキオ、スキアカレロ、グルナッシュ
- 比率はロゼが約45%、赤が約40%、白が約15%
- フランス領になってから一度失われてしまった個性を、近年取り戻しつつある
南西地方
- 主要品種は白ぶどうがソーヴィニヨン、セミヨン、ミュスカデル、モーザック、クールビュ、プティ・マンサン、グロ・マンサン、黒ぶどうがカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロ、マルベック、タナ、ネグレット、フェール・セルヴァドゥ
- 比率は赤・ロゼが約80%、白が約20%
- 土地の多様性を反映したバラエティー豊かな品種があるが、濃厚で骨太という特徴は共通
- 値段はリーズナブルなまま、クオリティーが向上しているのでお得感がある(特に極甘口の白ワイン)
ロワール地方
- 主要品種は白ぶどうがミュスカデ、シュナン、ソーヴィニヨン、シャルドネ、黒ぶどうがカベルネ・フラン、ガメ、ピノ・ノワール
- 比率は白が約55%、赤・ロゼが約45%
- 非常に広範囲に畑が分散しており、あらゆるタイプのワインが揃っている
ローヌ地方
- 主要品種は白ぶどうがヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌ、クレレット、ブールブーラン、ピクプール、グルナッシュ・ブラン、ユニ・ブラン、黒ぶどうがシラー、グルナッシュ、ムールヴェードル、カリニャン、サンソー、クーノワーズ、ヴァカレーズ
- 比率は赤・ロゼが約90%、白が約10%
- 北部はシラー、ヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌと、限られた品種が造られているが、南部はバラエティー豊か
ドイツ
- 主要品種は白ぶどうがリースリング、ミュラー・トルガウ、シルヴァーナー、ピノ・グリなど、黒ぶどうがピノ・ノワール、ドルンフェルダー、ポルトゥギーザー、トロリンガーなど
- 中甘口、甘口、極甘口タイプが多い
- 気難しいだけに丁寧に育てられているリースリングを選べばあまり失敗しない
スイス
- 主要品種は白ぶどうがシャスラ、ミュラー・トルガウ、プティット・アルヴィーヌ、アミーニュ、黒ぶどうがピノ・ノワール、ガメ、メルロ、ユマーニュ、コルナラン
- アロマが少ないシャスラ種を立派に育てられる唯一の国
- 生産量のほぼ全てが国内で消費されているため、スイス以外ではあまり出会えない
イタリア
- 主要品種は白ぶどうがモスカート、アルネイス、ピノ・ビアンコ、マルヴァジア、トレッビアーノ、コルテーゼ、ピノ・グリ、ゲヴェルツトラミネール、ソーヴィニヨン、シャルドネなど、黒ぶどうがネッビオーロ、サンジョヴェーゼ、バルベーラ、ランブルスコ、ネグロ・アマーロ、ネロ・ダヴォーラ、プリミティーヴォ、アリアニコ、ドルチェット、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、ピノ・ネロなど
- 生産量はフランスと競い合うほどのワイン大国で、輸出量はトップ
- 多種多様で、あまりに複雑な産地呼称制度のため、生産者名の方が重視されることが多い
スペイン
- 主要品種は白ぶどうがヴェルデホ、アルバリーニョ、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカ、パレリャーダ、マカベオ、シャルドネ、マルヴァジアなど、黒ぶどうがガルナチャ(グルナッシュ)、テンプラニーリョ、カリニェナ(カリニャン)、モナストレル(ムールヴェードル)、カベルネ・ソーヴィニヨンなど
- バラエティー豊かで、生産量・輸出量ともに世界上位
- シャンパーニュと同じ醸造法で造られるカヴァは、手頃な価格ながら上質な発泡性ワイン
ポルトガル
- 主要品種は白ぶどうがロウレイロ、トラジャドゥーラ、アリント、マルヴァジア、黒ぶどうはトゥーリガ・ナシオナル、ティンタ・ピニェイラ、ティンタ・ロリス、ヴィーニャオ
- 世界最高峰の酒精強化ワインであるポルト・ワインや、辛口でスモーキーなアロマを持つマデイラ・ワインの生誕地
ギリシャ
- 主要品種は白ぶどうがミュスカ、サヴァティアーノ、アシルティコ、ロディティスなど、黒ぶどうがジーノマヴロ、リムニオ、アギオルギティコなど
- 一度荒廃してしまったが、数十年前から300もの土着品種が栽培されるようになり、独特の個性を持つワインが人気を集めている
アメリカ合衆国
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、ソーヴィニヨン、リースリング、黒ぶどうがメルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、グルナッシュ、ジンファンデル、ピノ・ノワール、バルベーラ
- ニューワールド・ワインの発祥地で、ヨーロッパよりも赤ワインは甘味が強く、白ワインは樽の香りが際立っていてクリーミー
- あまり外れがなく、飲んですぐにおいしいという強みがある
チリ
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、ソーヴィニヨン、セミヨン、トロンテル、黒ぶどうがメルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、マルベック、シラー、カルメネール
- コストパフォーマンスが抜群にいい
アルゼンチン
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、トロンテ、黒ぶどうがマルベック、ボナルダ、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、テンプラニーリョ、サンジョヴェーゼ、バルベーラ
- チリワインよりも豊満でストラクチャーがしっかりしている
- マルベックがパワフルで凝縮感のある赤ワインになる
オーストラリア、ニュージーランド
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、ソーヴィニヨン、セミヨン、リースリング、ミュスカ、ミュスカデル、シュナン、ゲヴェルツトラミネール、黒ぶどうがシラーズ(シラー)、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール
- オーストラリアのワインはテクノロジーと生産者の努力によって、高く評価されるようになった
- ニュージーランドは見事なソーヴィニヨン種で、世界中から注目される
南アフリカ
- 主要品種は白ぶどうがシャルドネ、ソーヴィニヨン、セミヨン、リースリング、ミュスカ、シュナン、黒ぶどうがカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、ピノ・ノワール、シラー、ピノタージュ、ジンファンデル
- アパルトヘイトの終焉後にぶどう畑が復活
- ケープタウン周辺(特にパールとステレンボッシュ)で特に良質なワインが生産されている
料理と合わせる
セオリー
料理とワインの組み合わせは、つまるところ、個人の好みの問題ではあるが、一般的に合うと言われるセオリーはある。
- 料理とワインの色を合わせる
- 郷土料理と同じ産地のワインを合わせる
- 料理とワインの味の傾向を合わせる
- 対照的なものを合わせる
食材に合うワイン
赤身肉
牛肉 | ロゼ(BBQ)/まろやかな赤(煮込み、グリル、ロースト)/骨太の赤 |
羊、子羊肉 | 香り豊かな白(脳みそ)/ロゼ(メルゲーズ)/まろやかな赤(ゆで肉)/骨太の赤/天然甘口ワイン |
ハム・ソーセージ・パテ類 | 爽やかな白/ロゼ/軽やかな赤/まろやかな赤 |
豚肉 | 爽やかな白(脂肉)/香り豊かな白(内臓系)/軽やかな赤(内臓系、肩ロース)/まろやかな赤(ロースト、グリル)/骨太の赤(スパイス漬け、グリル) |
仔牛肉 | 爽やかな白(内臓系)/香り豊かな白(内臓系)/コクのある白(クリームソース)/ロゼ/軽やかな赤/まろやかな赤(グリル) |
鶏肉、狩猟肉
鶏肉、七面鳥肉 | コクのある白(ロースト、クリームソース)/ロゼ/軽やかな赤(ロースト)/発泡性(クリームソース)/甘口・極甘口の白 |
鴨肉 |
まろやかな赤(胸肉)/骨太の赤(ロースト、フォアグラ)/甘口・極甘口の白/天然甘口ワイン(フランベ) |
兎肉 | 香り豊かな白/コクのある白/軽やかな赤/発泡性(クリームソース) |
卵 | 爽やかな白(キッシュ)/香り豊かな白(オムレツ)/まろやかな赤(ポーチドエッグの赤ワイン煮)/甘口・極甘口の白 |
野鳥類 | 軽やかな赤/まろやかな赤/コクのある白 |
野獣類 | まろやかな赤(野兎)/骨太の赤(煮込み、ソース添え) |
魚
マグロ | 香り豊かな白(お刺身)/ロゼ/軽やかな赤 |
サーモン | 発泡性(お刺身)/爽やかな白(お刺身)/香り豊かな白/ロゼ |
白身魚 | 爽やかな白/香り豊かな白/コクのある白(クリーミーソース)/ロゼ(フライ、グリル、スープ)/まろやかな赤(ヒメジ) |
川魚 | 香り豊かな白/ロゼ(グリル)/まろやかな赤(ボルドー産ウナギ) |
油漬けの魚 | 爽やかな白/香り豊かな白 |
スモークした魚 | 発泡性/爽やかな白/香り豊かな白 |
貝、甲殻類
ホタテ貝 | 発泡性、香り豊かな白、コクのある白 |
牡蠣、つぶ貝 | 発泡性、爽やかな白、まろやかな赤(温かい牡蠣)/甘口・極甘口の白 |
ムール貝 | 爽やかな白/発泡性 |
蟹 | 爽やかな白/香り豊かな白/ロゼ |
オマール海老 | 香り豊かな白/コクのある白/軽やかな赤(グリル) |
海老 | 爽やかな白/香り豊かな白/ロゼ/発泡性 |
野菜
緑野菜 | 爽やかな白/香り豊かな白 |
でんぷん質の食材 | コクのある白/ロゼ(クスクス、パエリア、サラダ)/まろやかな赤 |
豆科野菜 | 香り豊かな白/軽やかな赤(ピュレ、ポタージュ)/骨太の赤 |
キノコ類 | コクのある白/まろやかな赤/骨太の赤 |
根菜類、かぼちゃ | 香り豊かな白/甘口・極甘口の白 |
果菜類 | 爽やかな白(サラダ)/ロゼ(サラダ、ファルシ、ラタトゥイユ、グラタン)/まろやかな赤(ソース添え、グラタン) |
ハーブ、スパイス
フレッシュハーブ | 爽やかな白/香り豊かな白/ロゼ(サラダ)/まろやかな赤 |
ドライハーブ | 香り豊かな白/コクのある白/まろやかな赤/骨太の赤 |
唐辛子 | 甘口・極甘口の白 |
スパイシー | コクのある白/骨太の赤/甘口・極甘口の白/天然甘口ワイン |
チーズ、菓子類
フレッシュチーズ | 爽やかな白/香り豊かな白/発泡性 |
ブルーチーズ | 甘口・極甘口の白/天然甘口ワイン |
ハードタイプのチーズ | 香り豊かな白/コクのある白 |
ソフトタイプのチーズ | 香り豊かな白/軽やかな赤/まろやかな赤(熟成したチーズ)/発泡性 |
ケーキ | 発泡性/甘口・極甘口の白/香り豊かな白 |
チョコレート | 天然甘口ワイン/骨太の赤 |
クリーム系 | 甘口・極甘口の白 |
赤い果実系 | ロゼ(フレッシュサラダ)/まろやかな赤/天然甘口ワイン/骨太の赤 |
黄色い果実系 | 香り豊かな白/甘口・極甘口の白 |
ワインとは合わない食材
- ビネガー
- 生野菜スティック
- にんにく
- アンティチョーク、チコリ、ネギ、ほうれん草
- グレープフルーツ
上記の食材はワインと合わないので避けるべき。
また、タンニンの強い赤と魚介類(金属のような味になってしまう)および辛口の白と甘いデザート(ワインの酸味がきつくなりすぎる)も避けたほうがいい。
ワインに合う食材
発泡性
「シャルドネ」「ピノ・ノワール」「ピノ・ムニエ」「ピノ・オーセロワ」「リースリング」「シュナン」「ミュスカ」「モーザック」「多品種のブレンド」に合う食材は以下のとおり。
魚 | サーモン(刺身)/スモークした魚 |
貝、甲殻類 | 牡蠣/つぶ貝/ホタテ |
デザート | ケーキ(極辛口以外と合わせる) |
意外に合うかも | 鶏・七面鳥(クリームソース)/兎(クリームソース)/ムール貝/海老/ドライハーブ/フレッシュチーズ/ソフトタイプのチーズ |
爽やかな白
「ソーヴィニヨン」「ムロン・ド・ブルゴーニュ」「シュナン」「ピノ・ブラン」「ピノ・オーセロワ」「シルヴァネール」「シャスラ」「アリゴテ」に合う食材は以下のとおり。
肉 | 豚(脂肉)/仔牛(内臓系)/ハム・ソーセージ・パテ類/卵(キッシュ) |
魚 | サーモン(刺身)/白身魚/オイル漬けの魚/スモークした魚 |
貝、甲殻類 | 牡蠣/つぶ貝/ムール貝/蟹/海老 |
野菜 | 緑野菜/果菜類 |
ハーブ・スパイス | フレッシュハーブ |
チーズ | フレッシュチーズ |
香り豊かな白
「シャルドネ(樽の香りがしないタイプ)」「ゲヴェルツトラミネール」「ミュスカ」「リースリング」「ヴェルマンティノ」「ヴィオニエ」「サヴァニャン」「グロ/プティ・マンサン」に合う食材は以下のとおり。
肉 | 豚(内臓系)/仔牛(内臓系)/羊・子羊(脳みそ)/兎 |
魚 | サーモン/マグロ(刺身)/白身魚/川魚/オイル漬けの魚/スモークした魚 |
貝、甲殻類 | ホタテ/蟹/オマール海老/海老 |
野菜 | 緑野菜/豆科野菜/根菜・かぼちゃ |
ハーブ・スパイス | フレッシュハーブ/ドライハーブ |
チーズ・デザート | フレッシュチーズ/ハードタイプのチーズ/ソフトタイプのチーズ/黄色い果実系のデザート |
コクのある白
「シャルドネ(樽の香りがするタイプ)」「セミヨン」「マルサンヌ」「ルーサンヌ」「グルナッシュ・ブラン」「サヴァニャン」に合う食材は以下のとおり。
肉 | 鶏・七面鳥(ロースト、クリームソース)/仔牛(クリームソース)/兎 |
魚 | 白身魚(濃厚なソース) |
貝、甲殻類 | ホタテ(クリームソース)/オマール海老 |
野菜類 | でんぷん質の食材/キノコ類 |
ハーブ・スパイス | ドライハーブ/スパイス |
チーズ | ハードタイプ |
意外に合うかも | 野鳥類 |
ロゼ
ほとんどの黒ぶどう品種に合う食材は以下のとおり。
肉 | 牛(ソーセージ・メルゲーズ)/仔牛(内臓系)/羊・子羊(メルゲーズ)/鶏・七面鳥/ハム・ソーセージ・パテ類 |
魚 | サーモン/マグロ/白身魚(フライ、グリル、スープ)/川魚(グリル) |
貝、甲殻類 | 蟹/海老 |
野菜 | でんぷん質の食材(クスクス、パエリア、サラダ)/果菜類(サラダ、グラタン) |
ハーブ・スパイス | フレッシュハーブ(サラダ) |
デザート | 赤い果実系 |
軽やかな赤
「ピノ・ノワール」「ガメ」「サンソー」「プールサール」に合う食材は以下のとおり。
肉 | 豚(肩ロース、内臓系)/仔牛(内臓系)/兎/鶏・七面鳥(ロースト)/野鳥類ハム・ソーセージ・パテ類 |
魚 | マグロ |
野菜類 | 豆科野菜(ピュレ、スープ) |
チーズ | ソフトタイプ |
意外に合うかも | オマール海老(グリル) |
まろやかな赤
「グルナッシュ」「メルロ」「カベルネ・フラン」「カリニャン」「サンジョヴェーゼ」「ジンファンデル」「多品種のブレンド」に合う食材は以下のとおり。
肉 |
豚(ロースト、グリル)/牛(煮込み、グリル)/羊・子羊(ゆで肉)仔牛(グリル)/鴨(胸肉)/野獣類(野兎)/野鳥類/ハム・ソーセージ・パテ類/ |
野菜類 |
でんぷん質の食材/果菜類(ソース添え、グラタン)/キノコ類 |
ハーブ・スパイス | フレッシュハーブ/ドライハーブ |
チーズ | ソフトタイプ(熟成) |
デザート | 赤い果実系 |
意外に合うかも | 白身魚(ヒメジ)/川魚(ボルドー産ウナギ)/牡蠣(温かい料理) |
骨太の赤
「タナ」「カベルネ・ソーヴィニヨン」「ムールヴェードル」「マルベック」「シラー」「テンプラニーリョ」「ネッビオーロ」「ネロ・ダーヴォラ」「モンテプルチアーノ」に合う食材は以下のとおり。
肉 | 豚(スパイス風味、グリル)/牛/羊・子羊/鴨(ロースト)/野獣類(煮込み、ソース添え) |
野菜 | 豆科野菜/キノコ類 |
ハーブ・スパイス | ドライハーブ/スパイス |
意外に合うかも | 鴨(フォアグラ)/赤い果実系のデザート/チョコレート系のデザート |
甘口、極甘口の白
「シュナン」「セミヨン」「グロ/プティ・マンサン」「リースリング」「ゲヴェルツトラミネール」「ピノ・グリ」「ミュスカ」「フルミント」「マルヴォワジー」に合う食材は以下のとおり。
肉 | 鴨(フォアグラ) |
ハーブ・スパイス | 唐辛子/スパイス |
チーズ | ブルーチーズ |
デザート | 白・黄色の果実系/ケーキ/クリーム系 |
意外に合うかも | 鶏・七面鳥/卵/牡蠣・つぶ貝/根菜・かぼちゃ |
天然甘口ワイン
「ミュスカ」「グルナッシュ」「マルヴォワジー」「マカブー」「トゥーリガ・ナシオナル」「フランセサ」「ティンタ・ロリス」「セルシアル」「ヴェルデホ」「ブアル」などに合う食材は以下のとおり。
デザート | 赤い果実系/チョコレート系 |
意外に合うかも | 羊・子羊(ソース添え)/鴨(フランベ)/野獣類/スパイス/ブルーチーズ |
まとめ
ワインに関する広範な知識が記された一冊だった。
ただし、用語に関する補足はあまりなく、マニアックな情報まで書かれているがゆえに文量が多いこと、フランスの環境を前提として書かれていることから、完全な初心者が手を付ける一冊としては、以前紹介した「図解ワイン一年生」の方が適している。
本記事では割愛しているが、テイスティングの作法や醸造法、生産地の詳細な特徴、ラベルや価格についてなど、極めて広い知識をカバーしているため、手元に置いておいて必要な時に辞書的に使うことをおすすめしたい。
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