ヤフオク、メルカリ、ラクマなどの浸透により、個人間で様々な物が取引されている。
スマホも例外ではない。
スマホをお店で下取りしてもらう際には、基本的に必要な作業はお店がやってくれるが、買取の価格は安いことが多い。
個人で売却する場合には、価格はお店と比べて高くなることが多いが、必要な作業を自分で行わなくてはならない。
そこで、本記事では、スマホの中でも取引数が多いAppleのiPhoneの売却の際に必要な作業を順に紹介する。
バックアップを取る
おそらくほとんどの人はiPhoneを売ろうとしている時点でバックアップ&新端末への移行が済んでいると思われるので、そういった方は本作業は不要である。
バックアップの方法は2通りある。
【iTunesを用いたバックアップ】
- iTunesを開きパソコンとiPhoneを接続
- iTunesにiPhoneと表示されたら選択
- バックアップ欄から「今すぐバックアップ」を選択
- バックアップ完了
【iCloudを用いたバックアップ】
- iPhoneをWi-Fiネットワークに接続
- 「設定」から「ユーザー名」を選択し「iCloud」をタップ
- 「iCloudバックアップ」をタップし「今すぐバックアップを作成」をタップ
- バックアップ完了
SIMロックを解除する
一部の会社の端末(特に大手キャリア)の端末にはSIMロックがかかっており、これを解除しないと、他の会社の回線を利用して通信することができなくなってしまう。
SIMロック解除の有無で端末の使い勝手(≒価格)が大幅に変わるので、解除に対応している端末の場合は解除しておくのがおすすめ。
解除の方法はネットで自ら行う方法と、お店や電話で解除してもらう方法がある。
基本的に後者はお金がかかる(3,000円程度)のに対し、前者は無料でできるので、わかる方は前者の方法が良い。
なお、解約済みの端末の場合、会社によってはお店でのみロック解除可能な場合があるので、可能であれば契約を解除する前にSIMロックを解除しておきたい。
ネットでSIMロックを解除する場合は、各社のサイトから手続きを行うことが可能
ドコモ
au
ソフトバンク
「iPhoneを探す」をオフにする
「iPhoneを探す」は盗難等の犯罪の被害を防ぐために搭載されている機能で、これがオンになっている場合、たとえiPhoneを初期化したとしてもAppleIDとパスワードを入力しない限りは使用できる状態にならない。
つまり、購入者側からすると、iPhoneを使用できず、非常に困ってしまうことになる。
最近のiPhoneは「iPhoneを探す」機能がデフォルトでオンになっている機種が多いようなので、オンに設定した覚えがなくとも作業が必要になる可能性が高い。
オフにする方法は
設定>ユーザー名(一番上の名前が表示されている部分)>探す>iPhoneを探す>パスワードを入力
なお、iOSのバージョンによっては、ユーザー名>iCloud>iPhoneを探す の場合もあるので注意。
iCloudからサインアウト
iCloudはiPhoneのデータをクラウド上にバックアップしておけるサービス。
サインインしたままで売却等してしまうと、次の人がiCloudの情報を閲覧できてしまうので、個人情報が流出してしまう危険性がある。
サインアウトの方法は
設定>ユーザー名(一番上の名前が表示されている部分)>サインアウト>パスワードを入力
本体の初期化
これまでの作業が済んだら、いよいよiPhoneを初期化する。
方法は
設定>一般>リセット>すべてのコンテンツと設定を消去>パスコードを入力
アクティベーション
アクティベーションとは初期設定のことで、初期化されたiPhoneを使う前に必要な作業。
アクティベーションを行うにはSIMカードが挿入されている必要があるが、基本的に個人間でiPhoneを販売する際はSIMカードをつけないことが多い。
そのため、アクティベーションを行っていないiPhoneを売却すると、購入者がSIMカードの調達をしなければならなくなる。
(元々の使用者のSIMカードでなくても)SIMカードさえあればアクティベーションは可能なので、「iPhoneを探す」のように必須の作業ではないが、作業自体は簡単で、売却価格も高くなるので、是非やっておきたい。
方法は次のとおり(iPhoneの種類やiOSのバージョンによって多少の差はあり)
Wi-Fi環境下で行うのが簡単なのでおすすめ。
- 電源を入れてホームボタンを押す or 画面をスワイプ
- 言語設定で「日本語」を選択
- 「国または地域を選択」で「日本」を選択
- クイックスタートの画面下方にある「手動で設定」を選択
- キーボード画面で使用するキーボード(何でも良いが、通常は「日本語かな」「絵文字」「English(Japan)」)を選択して「次へ」を選択
- 「Wi-Fiネットワークを選択」で選択をし、パスワードを入力して「接続」を選択
- 「次へ」を選択
- 「データとプライバシー」画面の「続ける」を選択して「使用しない」を選択
- Touch IDまたはFace IDの設定で「あとで設定」を選択
- 「パスコード作成」画面で、「パスコードオプション」から「パスコードを使用しない」を選択し、さらにもう一度「パスコードを使用しない」を選択
- 「Appとデータ」画面で「Appとデータを転送しない」を選択
- 「Apple ID」画面で「パスワードをお忘れかApple IDをお持ちでない場合」を選択し、「”設定”であとで設定」を選択し、「使用しない」を選択
- 「利用規約」画面の右下の「同意する」を選択
- 「エクスプレス設定」画面で「続ける」を選択
- 「iPhoneを常に最新の状態に」画面で「手動でアップデートをインストール」を選択(どちらでも良いですが、古いiOSバージョンの需要は一定数あります)
- 「iMessageとFaceTime」画面で「今はしない」を選択
- 「スクリーンタイム」画面で「”設定”であとで設定」を選択
- App解析で「共有しない」を選択
- 「拡大表示」画面でどちらか(どちらでもいい)を選択して「次へ」を選択
- 「ようこそiPhoneへ」画面で「さあ、はじめよう!」を選択して完了
Wi-Fi設定の削除
アクティベーションで使用したWi-Fiの設定を削除する。
Wi-Fi設定だけでなく、自分の電話番号情報も削除できるので、セキュリティの観点から削除しておくのがおすすめ。
方法は
設定>一般>リセット>ネットワーク設定をリセット>ネットワーク設定をリセット
この際に、誤って「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択してしまうと、アクティベーションの作業からやり直しになるので注意。
SIMカードの取り出し
最後にSIMカードを取り出す。
方法は、
- 本体側面にある小さな穴にSIMピン(または代用となる細い棒)を差し込む
- 少しだけ飛び出たSIMトレーを指でつまんで引き出す
- トレーの中のSIMカードを取り出す
- トレーを本体の中に押し込んで戻す
出品する
これまでの作業が済んだら後は出品するのみである。
配送中に充電が切れるのを防ぐため、充電は80%くらいまではしておいたほうが良いだろう。
アプリについて
フリマサイト(アプリ)はお好きなものを使えば良いが、参考までにメジャーなものを以下に掲載する(情報は2021年5月時点)
利用者数 | 手数料 | その他 | |
メルカリ | 多い | 10% | 非常識な値下げ要求やコメントが多い |
ヤフオク | 多い | 10% | 一定期間で売れないと再出品する必要がある |
ラクマ | 少ない | 6% | 利用者数が少ないので売れにくい |
PayPayフリマ | 少ない | 5% | 利用者数が少ないので売れにくい |
総括すると、急がない場合には手数料が低いPayPayフリマやラクマ、急ぐ場合にはそれ以外も利用するのが良い。
同時に出品する場合には、2つ以上のアプリで売れてしまった!などということがないように注意。
タイトルと商品情報の記載について
決まった様式は存在しないが、参考までにテンプレートを掲載しておくので必要に応じて適宜編集し、ご利用いただければ幸いである。
【タイトル】
iPhone 6 Silver 32 GB Softbank(ソフトバンク) 箱付き
【商品情報】
機種:iPhone6
容量:32GB
キャリア:Softbank(ソフトバンク)
IMEI:(本体裏面または設定>一般>情報>IMEIに記載の数字を入力)
iOS:13.3.1
ネットワーク利用制限:◯
アクティベーションロック:オフ
初期化:済
アクティベート:済
SIMカード:なし
SIMロック:解除済
バッテリー最大容量:100%
液晶、指紋認証、各ボタン、両カメラ、充電、バイブ、サウンド、通話、Wi-Fi確認済です。
その他の細かい確認はしておりませんので、予めご了承ください。
イヤホン、ケーブル等付属品はございません。
◯年間使用しておりましたが、ケースに入れておりましたので、目立つ傷はございません。画像でご確認ください。
ネットワーク利用制限とは、キャリア等で購入したスマホの分割払いが滞ったり代金が支払われなかった場合など一定の条件で、キャリアから通信に制限がかけられてしまい一切の通信ができなくなる状態のこと。
利用制限が「◯」になっていれば、特に制限はかかっていないので問題ない。
制限の状態については、携帯各社のサイトでIMEI番号を入力することにより確認が可能。
ドコモ
au
ソフトバンク
バッテリー最大容量については
設定>バッテリー>バッテリーの状態
で確認することができる。
最大容量が100%に近いほど電池の劣化がないということなので、購入者にとっては魅力的な点となる。
高い場合には書いておいたほうが良いだろう。
以上、本記事が皆様のお役に立てれば幸いである。
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