2020年3月に初版が発行された本。
著者の前田鎌利氏は、年間200社を超える企業に対して、プレゼン研修、資料作成、コンサルティングなどを行ってきた人物。かつて在籍していたソフトバンクモバイル株式会社(元ソフトバンク株式会社)では、孫正義社長に対して直接プレゼンを行った経験もある。
本書は、パワーポイントを用いて、わかりやすい資料を速く作る方法について解説したものである。
ページ数はあとがきまで含めて290ページ弱。画面のスクリーンショットや図が数多く用いられており、初心者でもわかりやすい本となっている。
本記事では重要な部分を抽出してまとめている。
プレゼン資料の大原則
社内の人と社外の人では、問題意識や願望の共有の有無で差があるため、プレゼンの対象によって資料作成方法は異なる。それぞれのポイントを以下にまとめる。
社内プレゼン
- 枚数は5~9枚、時間は3~5分にまとめる
- ワンプレゼンにつきテーマはひとつとする
- 背景デザインは使わず、白地のスライドを用いる
- 「課題→原因→解決策→効果」というロジック展開で構成を作る
- 画像やアニメーションは極力使わない
- データ(グラフ)でロジックをしっかり伝える
- キーメッセージは13文字以内にする
- 補足的な内容は本編ではなくアペンディックスに含める
社外プレゼン
- 枚数は30~50枚、時間は3~5分にまとめる(1枚あたり平均6秒)
- ワンプレゼンにつきテーマはひとつとする
- 背景デザインは使わず、白地のスライドを用いる
- 「課題→原因→解決策→効果」というロジック展開で構成を作る
- 画像やアニメーションを用いて、聞き手の感情や直感を刺激する
- キーメッセージは13文字以内にする
- 補足的な内容は本編ではなくアペンディックスに含める
基本操作
スライド作成の大原則をおさえたところで、まずは基本となる操作について以下にまとめる。
スライドサイズ
スライドはできるだけ大きなサイズで表示した方がいいので、可能であればデフォルトの「16:9」で作成すべきだが、印刷する場合などはサイズにフィットする「4:3」を使用すべきなので、状況に応じて使い分ける。
- デザイン>スライドのサイズ
- 「4:3」または「16:9」を選択する
テキストボックスの消去
初期設定のテキストボックスは使い勝手が悪いので、すべて消去した方がいい。
- [Ctrl+A]で全テキストボックスを選択
- deleteで消去
スライド番号
タイトルスライド以外のスライドには、スライド番号が表示されるようにする。
- 挿入>スライド番号
- 「スライド番号」と「タイトルスライドに表示しない」にチェックを入れる
- 「すべてに適用」をクリック
※「タイトルスライドに表示しない」を設定した上で、1枚目のスライドをコピペすると、そのスライドにもスライド番号が表示されなくなってしまうので、2枚目は「新しいスライド」を挿入する。
フォント
おすすめのフォントは「HGP創英角ゴシックUB」だが、キーノートを併用する場合は互換性のある「メイリオ」を使う。
キーメッセージを際立たせたい場合には、キーメッセージ以外のフォントには「MSPゴシック」を使うといい。
- テキストボックスまたは文字を選択
- ホーム>フォント
- 使用するフォントを選択
フォントサイズ
キーメッセージのフォントサイズは「50~200」の範囲とする。
- テキストボックスまたは文字を選択
- ホーム>フォントサイズ
- フォントサイズを選択
なお、一部の文字のフォントサイズのみを変更してあるときは、[ホーム>フォントサイズの拡大・縮小]をクリックすれば、その比率を一定に保ったまま、テキスト全体を拡大縮小することができる。
フォントカラー
ポジティブメッセージは青、ネガティブメッセージは赤を使うようにする。ただし多用は避け、1枚のスライドで使うカラーは多くても3色とする。
- テキストボックスまたは文字を選択
- ホーム>フォントの色
- カラーを選択
※デフォルトの「青」「赤」を用いてもいいが、3で「その他の色」を選択し、カラーモデルを「RGB」、「赤0緑0青255」や「赤255緑0青0」に設定してOKすれば、より鮮明な青や赤が使えるのでおすすめ
※フォントカラーを画像やグラフのカラーと合わせたい場合には、3で「スポイト」を選択し、コピーしたいカラーをクリックする
テキストボックスの配置
テキストボックスの配置では、ルーラー(「表示」タブで「ルーラー」にチェック)やスマートガイド(テキストボックスを動かすと表示される赤い点線)を参考にする。この際、キーメッセージはスライド中央よりもやや上に配置するように心がける。
ブリッジスライド
- もととなるスライドを作成
- サムネイルから[Ctrl+C][Ctrl+V]で必要枚数のスライドを複製
- 各スライドで、グレーアウトしたい文字を選択し、[ホーム>フォントの色]からグレーに変換
白抜き文字スライド
黒字に白抜き文字のスライドは、危機感を煽ることができるので、社外プレゼンで重宝する。この場合、フォントは「HGP明朝E」などの方が違和感がないことが多いので、適宜調整する。
- 背景部分で右クリックし、「背景の書式設定」を選択
- 「塗りつぶし(単色)」をチェックし、「色」で黒を選択
- テキストボックスを選択
- [ホーム>フォントの色]で白を選択(フォントも必要に応じて変更)
※4で白ではなく、赤を選択するとより怖い印象になるが、多用は避けた方がいい
図形
ここでは、図形に関係する操作をまとめる。
テキスト
図形の中央をダブルクリックすると、テキストを入力できる機能があるが、配置の微調整ができないなど、不便なことが多いので、図形にテキストを表示したい場合には、別途テキストボックスを作成し、図形に重ねるようにする。
ポイントは3つ
図形内に文字を配置し、ポイントや特徴を説明するスライドでは、3つに絞ることを心がける(それより多いと把握しにくく、少ないと説得力に欠ける)
作成にあたっては、「図形+テキスト」をひとつ作成した後、それを右クリックからグループ化、コピペし、テキストボックスを書き換えると速い。
時系列フローチャート
時系列フローチャートでは、左から右の順に図形を配置し、ステップが進むごとに図形の色を濃くする。
- 「図形+テキスト」をグループ化し、必要個数だけコピペ(テキストボックスは縦書き・文字列中央揃えがおすすめ)
- 始点と終点のオブジェクトをバランス良く配置
- [Ctrl+A]ですべてのオブジェクトを選択
- [ホーム>配置>配置>左右に整列]
- [ホーム>配置>上(下)揃え]
- 図形のカラーとテキストを変更する(濃い図形ではテキストカラーを白にするのがおすすめ)
階層フローチャート
組織図などで用いる階層フローチャートは、左から右に階層を流す。作成にあたっては、最下層のオブジェクトから着手すると効率的。
- 「図形+テキスト」をグループ化し、必要個数だけコピペ
- 始点と終点のオブジェクトを配置
- [Ctrl+A]ですべてのオブジェクトを選択
- [ホーム>配置>配置>上下に整列]
- [ホーム>配置>配置>左(右)揃え]
- テキストボックスを編集
- 1~6を繰り返して、順に上位階層を作成、配置する
- [ホーム>図形]で[カギ線コネクタ」を選択し、上下の階層をつなぐ
- コネクタのカラーを[ホーム>図形の枠線]で黒などに変更
目線誘導
目線誘導は「▽」を用いる。「↓」を使うと、「増減」などのイメージを与えてしまうおそれがあるため。
- [ホーム>図形]で「二等辺三角形」を選択し、描画
- 図形を右クリックし、[図形の書式設定>図形のオプション>サイズとプロパティ>サイズ>回転]で「180°」と入力し、[Enter](または回転ハンドルで180°回転)
- 図形をグレーで塗り、枠線を消す
ピラミッドスライド
大きな三角形に、白線で切れ目が入った「ピラミッドスライド」は、「ものごとの根源」を示す際に有効。
- [ホーム>図形]で「二等辺三角形」を選択し、描画(青などで塗りつぶし、枠線はなし)
- [ホーム>図形]で「直線」を選択し、[Shift+ドラッグ]で平行に描画(太さは6pt、枠線は白)
- 直線を必要数だけコピペし、配置
- ピラミッドスライドの各部分に、白抜きテキストボックスを配置
ビジュアルスケジュール
スケジュールは表で見せてもいいが、ビジュアルで見せると直感的につかめるので、なお良い。
- [挿入>表]で行数と列数を選択し、表を挿入
- 表を選択し、[テーブルデザイン>塗りつぶし]で「塗りつぶしなし」か「白」を選択
- 表の大きさを調整
- 表を選択し、[ホーム>フォント]で「HGP創英角ゴシックUB」に変更
- [テーブルデザイン>タイトル行]のチェックを外す
- 1行目にテキスト入力(○月など)をし、1行目を全選択、[ホーム>中央揃え][文字の配置>上下中央揃え]に設定
- [ホーム>図形]で「長方形」を選択し、描画(カラーを選択、枠線はなし)
- 長方形をダブルクリック、「HGP創英角ゴシックUB」でテキスト入力(ビジュアルスケジュールのように複雑な操作をしないものは、テキストボックスではなく、図形に直接テキスト入力でOK)
- 8をコピペし、横幅・カラー・テキストを調整して配置
グラフ
ここでは、グラフに関係する操作をまとめる。
原則
- ワンスライドにつきワングラフとする
- 余計な数字・罫線・目盛り・凡例はカットしてシンプルにする
- グラフは左、キーメッセージは右に配置する
- 逆L字(「¬」の方向)に視線を誘導するような配置だとなお良し
- 3Dグラフは使わない
棒グラフ
- [挿入>グラフ]で[縦棒>集合縦棒]を選択(場合に応じて「積み上げ縦棒」などを選択)
- パワポ内蔵のエクセルが立ち上がるので、元データのエクセルから必要なデータをコピペ
- グラフをスライドの左上に移動
- グラフがスライドの左半分に表示されるように右下の角をドラッグして調整
- 「凡例」のボックスを選択して削除
- 「ラダー」のどれかをクリックすると、すべてのラダーが選択されるので、そのまま削除
- 「縦軸」ボックスで右クリックし、[軸の書式設定>軸のオプション>主]の数値を大きくして目盛り数字の数を減らす
- 必要に応じて[軸のオプション>最大値]の数値を小さくする
- 「棒」のどれかをクリックすると、すべての棒が選択されるので、右クリックメニューから「データ系列の書式設定」を選択
- [データ系列の書式設定>系列のオプション>要素の間隔]を調整し、棒を太くする
- [データ系列の書式設定>塗りつぶしと線>塗りつぶし>色]でグレーを選択し、すべての棒をグレーに変換
- 強調したい棒(最も低いものなど)だけを選択し、[データ要素の書式設定>塗りつぶしと線>塗りつぶし>色]で「赤」や「青」を選択
- すべての棒を選択し、右クリックメニューから「データラベルの追加」を選択
- 「データラベル」のどれかをクリックすると、すべてのデータラベルが選択されるので「HGP創英角ゴシックUB」に変更し、フォントを拡大
- 強調したいデータラベルだけを選択し、フォントをさらに大きくするとともに色を「赤」や「青」に変更
- グラフタイトルのテキストを修正、フォントを「HGP創英角ゴシックUB」、カラーを黒に変更
- グラフタイトルに黒の枠線を設定
- 横軸ボックスのフォントを「HGP創英角ゴシックUB」に変更、必要に応じてフォントサイズを拡大
- 「減少」や「増加」を強調したい場合は、[ホーム>図形]から右下向きの赤矢印や右上向きの青矢印を挿入する
- キーメッセージを入力(目線誘導やメッセージの一部のカラー変更を活用)
折れ線グラフ
- [挿入>グラフ]で[折れ線>折れ線]を選択
- パワポ内蔵のエクセルが立ち上がるので、元データのエクセルから必要なデータをコピペ
- グラフをスライドの左上に移動
- グラフがスライドの左半分に表示されるように右下の角をドラッグして調整
- 「凡例」と「縦軸」のボックスを選択して削除
- 「ラダー」のどれかをクリックすると、すべてのラダーが選択されるので、そのまま削除
- 強調したい折れ線を選択し、右クリックメニューから[データ系列の書式設定>塗りつぶしと線>線>幅]の数値を大きめに調整
- 強調したい折れ線を選択したまま、[データ系列の書式設定>塗りつぶしと線>線>色]で青などを選択
- 他の折れ線を選択して色をグレーに変更
- 強調したい折れ線を選択し、右クリックメニューから「データラベルの追加」を選択
- 追加されたデータラベルのどれかをクリックすると、すべてのデータラベルが選択されるので、「HGP創英角ゴシックUB」に変更、フォントサイズを拡大
- 右クリックメニューから[データラベルの書式設定>ラベルオプション>ラベルの位置]で「上」をチェック
- 右端のデータラベルを削除し、テキストボックスで「凡例+数値+単位」を入力、フォントサイズ拡大、フォントカラーを変更
- 他の折れ線の右端にも13と同様にテキストボックスを配置(フォントは小さめ、カラーはグレー)
- グラフタイトルのテキストを修正、フォントを「HGP創英角ゴシックUB」、カラーを黒に変更
- グラフタイトルに黒の枠線を設定
- 横軸ボックスのフォントを「HGP創英角ゴシックUB」に変更、必要に応じてフォントサイズを拡大
- キーメッセージを入力(目線誘導やメッセージの一部のカラー変更を活用)
円グラフ
円グラフには特有の原則がある。
- 強調したい「層」とその「割合」をそれぞれキーメッセージと円グラフ内部に大きく配置し、色を合わせることで目立たせる
- 円グラフのパーツの配置は、頂点から時計回りに、数値が大きい順とする
- 強調したいパーツ以外は、グレーのグラデーションで表現する
- 面積の小さいパーツのテキスト・数値は省く(詳細データを示したグラフは別途アペンディックス用に作成する)
- [挿入>グラフ]で[円>円]を選択
- パワポ内蔵のエクセルが立ち上がるので、元データのエクセルから必要なデータをコピペ
- エクセルの[データ>降順]をクリック
- グラフをスライドの左上に移動し、右下の角をドラッグして適度な大きさに調整
- 「凡例」のボックスを選択して削除
- グラフタイトルのテキストを修正、フォントを「HGP創英角ゴシックUB」、カラーを黒に変更
- グラフタイトルに黒の枠線を設定
- 円グラフ全体を選択し、右クリックメニューから[データ系列の書式設定>枠線>線なし]にチェック
- 円グラフの最大パーツを選択し、「データ要素の書式設定」から「塗りつぶし(単色)」にチェック、「色」で「青」を選択
- 9と同じ方法で他のパーツの色をグレーのグラデーションになるように調整
- 円グラフ全体を選択し、右クリックメニューから「データラベルの追加」を選択、フォントを「HGP創英角ゴシックUB」、フォントサイズを拡大
- 最大パーツのデータラベルのみを選択し、フォントサイズをさらに拡大、フォントカラーを白に変更
- 12のデータラベルのそばにテキストボックスで「単位(%など)」を配置
- 他のパーツ(大きめのもののみ)のそばにテキストボックスで「属性」と「単位」を配置
- 小さなパーツのデータラベルを削除
- 最大パーツをダブルクリックし、ドラッグしてグラフ本体から少し切り離す
- キーメッセージを入力(目線誘導やメッセージの一部のカラー変更を活用)
画像
ここでは、画像に関係する操作をまとめる。
全画面表示
画像は基本的に全画面表示にする。やむを得ず全画面表示にできない場合には、左半分に画像、右半分にキーメッセージを配置する。
- 画像フォルダからドラッグ&ドロップでパワポに画像を取り込み
- スライドの左上と画像の左上が合うように、画像を移動
- 画像の右下の「○」をドラッグして、画像を拡大
※右クリックメニューの[図の書式設定>サイズとプロパティ>サイズ>縦横比を固定する]にチェックが入っていないと縦横比が崩れるので注意
※スライドと画像の縦横比が合わない場合には、[図の形式>トリミング>縦横比]で「横4:3」などをクリックして画像をトリミングする
色の変更
画像を「モノクロ」にし、赤字・明朝のキーメッセージを入れるとネガティブスライドができる。「セピア色」にすると「過去」「懐かしさ」といったイメージを持たせられる。
また、メッセージ性のあるスライドで人物画像を使う場合、口元だけが見えるようにトリミングをすると「リアリティ」や「普遍性」が生まれる。
- 全画面表示になるように画像を拡大
- 画像を選択し、[図の形式>色]で「色の彩度」の「彩度0%」や、「色の変更」の「セピア色」を選択
透過スライド
全画面表示にしたときに、キーメッセージが画像とかぶって読みにくい場合には、「帯透過」や「全面透過」を使うのがおすすめ。
【帯透過】
- [ホーム>図形]で正方形や長方形を描画(塗りつぶしは白、枠線はなし)
- [図形の塗りつぶし>塗りつぶしの色>透過性]で割合を設定(25%など)
- キーメッセージのテキストボックスを配置
【全面透過】
- 画像を選択し、[図の形式>透明度>図の透明度のオプション>図の透明度]で透明度を調整(50%など)
- キーメッセージのテキストボックスを配置
多画像
画像は1枚を全画面表示するのが基本だが、多様性を出したい場合や、多くの人にアピールしたい場合などは、多画像を使う方法もある。
スライドの上下に3枚ずつの画像を配置する方法は以下のとおり。
- スライド上部に、3枚の画像を並べる(だいたいでOK)
- [Ctrl+A]で3枚の画像を全選択し、[ホーム>配置>配置>下揃え]で下のラインを揃える
- スライド下部にも3枚の画像を並べ、[ホーム>配置>配置>上揃え]で上のラインを揃える
- 画像の上下にスペースができてしまった場合には、適宜画像サイズを調整してスペースを埋める
- キーメッセージを入力する
※画像を配置した際に、スライドからはみ出た部分は放置しても問題ない
アニメーション
ここでは、アニメーションに関係する操作をまとめる。
社外のプレゼンでは「フェード」や「ワイプ」を活用するといい。
フェード
3つのテキストボックスをフェードで表示させる方法を示す。
- 3つのテキストボックスを[Ctrl+左クリック]で選択
- [アニメーション>開始>フェード]を選択
- 「アニメーションウィンドウ」を開く
- 1つ目のテキストボックスを選択し、「開始」が「クリック時」になっているか確認
- アニメーションウィンドウの2つ目、3つ目のテキストボックスを右クリックし、「開始」を「クリック時」に変更
- アニメーションウィンドウの3つのテキストボックスを[Ctrl+左クリック]で選択し、「継続時間」を「0.75~1秒」に設定
※4と5の作業は一気に行ってもOK
ワイプ
「ワイプ」は、画像だけのスライドに、キーワードを左から右へ差し込むことで印象を強くするときなどに使う。
- ワイプを設定するテキストボックスと帯透過画像をグループ化(テキストボックスのみの場合には不要)
- オブジェクトを選択し、[アニメーション>開始>ワイプ]を選択
- [アニメーション>効果のオプション>左から]を選択
- [アニメーション>継続時間>0.75~1秒]に設定
ちなみに、メッセージを示した図形とテキストボックスに、同じ大きさの塗りつぶし図形をかぶせ、その画像を[アニメーション>終了>ワイプ]で消すようにすれば、テレビ番組のような「めくり」演出も可能
テンプレート作成
本書でおすすめしている設定のテンプレートの作成方法を以下に示す。
- 新規でパワーポイントを立ち上げ、[表示>スライドマスター]
- サムネイルの1枚目のスライドを選択し、「スライドのサイズ」を「4:3」に設定
- [スライドマスター>フォント>フォントのカスタマイズ]から「HGP創英角ゴシックUB」を選択し、適当な「名前」をつけて保存
- [スライドマスター>配色>色のカスタマイズ]から「アクセント1」のメニューを開き、「その他の色」を選択
- [カラーモデル>RGB]を選択し、[赤0 緑0 青255]に設定
- 4,5と同様の手順で「アクセント2」を[赤255 緑0 青0]に設定
- 適当な「名前」をつけて保存
- [挿入>ヘッダーとフッター>スライド]を選択し、「スライド番号」「スライドタイトルに表示しない」にチェックを入れて、「すべてに適用」をクリック
- [スライドマスター>マスター表示を閉じる]を選択し、スライドマスターを終了
- デフォルト設定の2つの「テキストボックス」を消去
- 新規にテキストボックスを立ち上げ、「左揃え」「上揃え」に設定
- 長方形などの図形を描画し、[図形の塗りつぶし>塗りつぶしなし][図形の枠線>黒]に設定
- 12の図形を右クリックし、「規定の図形に設定」を選択
- [ファイル>名前を付けて保存]から「デスクトップ」を選択し、適当な名前を付けて、「PowerPointテンプレート(*.potx)」で保存
データ容量の削減
画像やアニメーションを多用するとデータ容量が大きくなりがちだが、そのままだと上司への確認用にメール添付する際などには不便。そこで以下のいずれかの方法でデータ容量を削減する。
PDF形式で保存
- [ファイル>名前を付けて保存]をクリック
- 名前を付け、「PDF(*.pdf)」を選択し、「保存」をクリック
画像のデータ容量を落として保存
- サムネイルで画像を含むスライドを選択
- [図の形式>図の圧縮]から「この画像だけに適用する」のチェックを外し、「図のトリミング部分を削除する」にチェック
- [解像度>電子メール用]にチェックを入れ、「OK」をクリック
まとめ
パワーポイントの操作に特化した内容で、かつ複雑な機能はほとんど用いていないため、初心者の入門書としてちょうど良い難易度の1冊だった。
本記事では割愛したが、書籍内では画面切り替えなどの方法も解説されており、また、画面のスクリーンショットが豊富に掲載されているため、そのあたりが気になる方には手にとってみることをおすすめしたい。
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