ハッタリの流儀 -ソーシャル時代の新貨幣である「影響力」と「信用」を集める方法-

『ハッタリの流儀』の表紙画像 読書

2019年7月に初版が発行された本。

著者はホリエモンこと堀江貴文氏。
元ライブドア代表取締役社長CEOで、現在は実業家としてスマホアプリ開発、宇宙ロケット開発、有料メールマガジン、会員制サロンの運営など、幅広く活躍している。
当ブログでホリエモンの著書を取り上げるのは「あり金は全部使え」に続いて2冊目。

めちゃめちゃふざけた表紙に特徴的なタイトルという、いかにもホリエモンらしい本。
内容を一言で言えば、皆が「できない」と思うような途方も無いことを「できる」と言い切り、それを実現させるべく努力し、挑戦し、行動せよ、といった感じ。

ページ数は200ページ。
要点は上記のことに集約されるので、ほとんど時間をかけずに読める本である。

なぜハッタリをかますのか

そもそもなぜハッタリをかますべきなのか、というのは皆気になるところだろう。

それは、「そんなことできないでしょ」と思うようなハッタリを大きくかまして、周囲の注目を一気に集めた人間が、結果的に突き抜けていくからである。

例えば、ライブドアを営業利益世界一にするとか、プロ野球の球団やフジテレビの買収をするとか、政治家になるといった具合に大きくハッタリをかます。
上記はホリエモンがかましてきた「大きなハッタリ」だが、すべて(今のところ)実現されていない。

ところが、そのハッタリによってホリエモンは世間から大きな注目を浴び、紆余曲折はあったものの、現在でも幅広いジャンルで活躍している。

ハッタリが価値を持つようになった理由

ハッタリがここまで価値を持つようになったのは、「労働がオワコンになっていくから(原文まま)」である。

AIやロボット技術が発展すると、人は面倒くさくてつまらない仕事をせずに済むようになる。
それと同時に、お金がなくても暮らしていける社会制度と食料供給体制も整いつつある。

そこに生まれるのは膨大な余暇である。

そういった時代に人間は、食っていくための労働ではなく、ロマンある目標を夢見たり、人の夢を応援したくなる。
「やりたくないことを仕方なくやるのが仕事」という常識は覆され、余暇を埋める遊びを極めることが収入につながるようになる。

さらに、多くの投資家は「カネ余り」に直面し、唯一無二のアイデア、アート、人間性、挑戦などに投資をしたいと考えている。

そういった状況やニーズに「ハッタリ」はマッチしているのだ。

ハッタリをかます際に大切なこと

ハッタリをかます際に大切なことはふたつある。

まず、「損得抜きにして好きなことに没入する」ということ。
利害を考えて、人や小銭を集めようとするケチな人間には人もお金も集まらない。
大好きで、楽しんで、ハマった先に、結果的に新しいビジネスを見つけることができる。

また、黙々とハマるだけでなく、その過程をSNS等で発信し続けることも大切。
ハッタリを実現させるため、あらゆる努力をして挑戦するその過程こそ価値があるものであり、一番のエンタメとして人やお金を引きつけるからである。
人々は、一方的でオフィシャルな発表ではなく、自分だけに呟いてくれていると錯覚するような日常的な発信を受け取っているうちに、どんどんファンになっていくものである。

プレゼンでもハッタリ

ハッタリが、とても実用的に機能するのがプレゼンの場面である。

プレゼンで大事なのは、美しい資料を作って、ビシッとスーツを着て、「デキる人」感を出して商品説明をすることではない。
それよりも、説明しているビジネスや、説明している人に将来性を感じさせることの方が遥かに大事。

さらに言えば、実は勝負はプレゼンに入る以前から始まっている。

それは、「プレゼンをする相手選び」である。

プレゼンの第一歩は、新し物好きな人に会いに行き、気に入られること。
直接の知人でそういった人がいなければ、知人に紹介してもらう。
飲み会や立ち話の際などにアンテナを張り、「そういう(自分の提案を欲しがりそうな)人いないですか?」と尋ねるだけでいい。

相手を見つけたら次にすることはふたつある。
まずは「こいつはどうにも面白い奴だな」と思ってもらうこと。
そして、「こいつの話に乗っておかないと、逆にこちらが損をしてしまうな」というところまで持っていくことである。

それを成し遂げるためには事前の準備が必要となる。

相手のことを事前に調べて、人や土地に応じて声の掛け方を変えるといった工夫をすれば、その時点でライバルに差をつけることができる。
下調べ自体に入念に時間をかける必要はない。
ネット検索など、5分とかからない作業で問題ない。

誰だって心が通じている人の話を聞きたいと思うもの。
本題に入る前のアイスブレイクは、思っている以上の効果がある。

こうしてすっかり打ち解けたところで、相手が前のめりになるような興味のある釣り糸を垂らして、ハッタリにくいつかせることこそ、プレゼンでやるべきことである。

では、くいつかせるにはどうすればいいのか。
その肝となるのが、「雑談トーク」

わかりやすく言い換えると「会話の要所要所で、会話相手に利益をもたらすような豆知識をふんだんにちりばめたプレゼン」である。

そしてそのために、自分自身でいろいろな場所に行き、面白い人と会いまくり、ネタをたくさん持っていなければならない。

上記の内容について、一対一の商談を想像した人もいるかもしれない。
だが、一般的な一対多数のプレゼンでも、大事なことは変わらない。

両者の違いは、一対多数の場合には「シンプルなスライドを作り、それをスクリーンに表示しながら話す」という程度のものである。

スライドを作成する際は、次の点に気をつける。

  • 口頭で次の話題を出すためのきっかけ程度の箇条書きにとどめる
  • フォントは太めのゴシック体
  • ソフトはキーノートがベター
  • 臨場感を演出するための写真や動画は適宜盛り込む

小手先のスキルは必要ない。
形式にとらわれず、テンポよく、気持ちよく話を展開することが大事。

ハッタリをかますための心構え

ハッタリ人間を目指すには次の3つのものを捨てることが必要。

  • もっともらしい言葉や「こうあるべき」という常識
  • 30年前の「最新」からアップデートされていない親の教え
  • 世間の目を気にしてしまうプライド

こういったものにとらわれていては、世間をあっと言わせるようなハッタリはかませない。

ハッタリをかました後

ハッタリをかますことは重要だが、かまして終了では意味がない。
先に述べたように、ハッタリをかますこと自体よりも、かましたハッタリに辻褄を合わせるために、学び、奮闘することの方が重要である。

ハッタリをかましたあとは、あれこれ思い悩むよりも、とりあえずやってみる方が良い。
やりながら考えるという見切り発車の姿勢が大切。

今の時代、やってやれないことなどほとんどない。
インターネットでちょっと検索すれば、ノウハウなどいくらでも見つかるのだ。
手早く成功したいなら、最も効果的に成果を上げた先人の方法論を取り入れればいい。

そして、成功ノウハウがタダ同然で手に入る時代だからこそ、差がつくのは「行動するかどうか」という点になる。
変なプライドなど捨て、良いなと思った人や行動をじっくり観察し、それと同じようにやってみることだ。
はじめはコツコツとでも、地道な努力を続けていればいつか大きく花開くときが来る。

もちろん、他人の真似事だけでは、本家を超えることは難しい。

本家を超えたいのならば、真似事にオリジナリティを加えなければならない。

オリジナリティの源泉となるのが「想像力」である。
ここでも、先述の「好きなことに没入する」が活きてくる。
自分が熱を込められる好きなことであれば、お客さん側に立って想像し、オリジナルな価値を創造することはさほど難しいことではない。

まとめ

大きくハッタリをかますことの効果、かますための方法などについて解説された1冊だった。
その根底には「まずは行動してみろ」というホリエモンの一貫した主張がある。

実際、行動しても必ず成功するわけではないが、行動しなければ絶対成功しないのだから、とりあえず行動してみるというのは非常に理にかなった主張だと感じる。

本編では、会話の具体例や、実際のエピソードについても触れられているので、気になる方は読んでみることをおすすめしたい。

 

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