たった5分でわかる『本番であがらない最高の方法がある。このリラックス法で緊張がとけて心が楽になる』

『本番であがらない最高の方法がある』の表紙画像 健康

2021年5月に初版が発行された本。

監修者の篠原広美氏は、株式会社リプレンスプラス代表、ウェル・カウンセリング・ルーム院長。産業カウンセラーや心理相談員の資格を持つ人物。

本書は、本番で緊張してしまうという悩みを持つ人々に対して、その対策法を解説したものである。一応、対象は高校生となっているが、スポーツ選手も取り入れているような手法を紹介しているので、高校生以外にも有用な内容となっている。

ページ数はあとがきまで含めて140ページあまり。イラストが大半なので、移動中などの時間を使って無理なく読める本となっている。

あがっている状態とは

私たちの身体の活動を調整している自律神経は、活動するとき優位になる交感神経と、リラックスするとき優位になる副交感神経に分類することができる。通常、両者は適度なバランスを保っているが、緊張していると、交感神経が過度に働いて、もとに戻らないことがあり、これを「あがっている」状態という。

本書では、あがり対策を、本番前、緊急時、日常の3つの側面で解説している。ただし、重要なのは「あがらない状態」になることではなく、「あがっていても大丈夫と思える状態」を目指すこと。あがっていても問題ないのだと思える心理状態こそが、あなたをプレッシャーから解放してくれる。

本番前の対策

基本姿勢

  1. 椅子に浅めに座り、骨盤を立てて背筋を伸ばす。脚は直角になるようにする。
  2. ももの力を抜き、ひざを自然に開く。
  3. 肩をグッと上げてストンと落とし、ゆっくりと首を回して力を抜く。

以上が基本姿勢の作り方。自分がリラックスできる空間で行うことを心がける。

呼吸法

  1. 基本姿勢になり、目を閉じて、おなかからゆっくりと息を吐く(鼻でも口でもOK)。
  2. 鼻からゆっくりと息を吸い、おなかをふくらませる。
  3. 1と2を繰り返す。1の時間の方が2よりも長くなるように心がける。
  4. 呼吸のペースを徐々に元に戻し、ゆっくりと目を開ける。

なお、このトレーニングは寝た姿勢で行ってもいい。

イメージトレーニング

基本姿勢になり、草原や海、自分の部屋、好きな映画や小説のワンシーンなどを思い浮かべる。自分がリラックスできさえすれば、思い浮かべるのはどんな場面でもOK。五感をフルに導入し、できるだけリアルな情景をイメージすることが大切。

慣れてきたら、あがりそうな「本番」を思い描き、そこでリラックスしている自分をイメージする。鮮明なイメージを描ければ、脳はそれを成功体験と認識するため、本番でもあがらなくなる。

リラックス法

  1. 基本姿勢になり、呼吸法を行う。
  2. 「気持ちが落ち着いている」と心の中で繰り返し唱える。
  3. 両腕にぼんやりと意識を向け、「両腕が重い」と心の中で繰り返し唱える。
  4. 両腕にぼんやりと意識を向け、「両腕が温かい」と心の中で繰り返し唱える。
  5. 心臓にぼんやりと意識を向け、「心臓が規則正しく打っている」と心の中で繰り返し唱える。
  6. 呼吸に意識を向け、「呼吸が楽だ」と心の中で繰り返し唱える。
  7. おなかに意識を向け、「おなかが温かい」と心の中で繰り返し唱える。
  8. おでこに意識を向け、「おでこが涼しい」と心の中で繰り返し唱える。
  9. 「よくなる」「大丈夫」などのポジティブで短い言葉を心の中で繰り返し唱える。

そのまま寝ても大丈夫な場合は、リラックス法は寝ている状態で行ってもいい。その場合は、両腕のステップの直後に、それぞれ両脚が重い/温かいのステップを加える。

リラックス法を行う時間帯は、最初は気軽にできる時間帯に、慣れてきたら朝昼晩と定期的に行うようにする。また、すぐに活動しなければいけないのにリラックスしすぎた、というような場合は、拳をグーパーしたり、両手を上げて深呼吸したりするといい。

緊急時の対策

上記の対策を行ったにも関わらず、どうしてもあがってしまってすぐになんとかしなければいけないという場合には、次のことを試すのがおすすめ。

  • アロマオイルを使う
  • ハーブティーを飲んだり、甘いもの(アメ、ガム、チョコなど)を食べたりする
  • カイロや蒸しタオルで身体(手足)を温める
  • 目を閉じて、自分に意識を集中させ、呼吸を整える
  • リラックスできるお気に入りの曲を聴く

日常の対策

体をゆるめる

【首】

  1. 椅子に座り両手をおろす。
  2. ゆっくりと左右を向き、どこまで動かせるか確認する。
  3. 両手を後ろで握り、顎を強く引き、首だけ左右に5回動かす。
  4. 右手を太ももの下に置き(手のひらは下)、左側に頭を倒し、左手で頭を下側に押す。
  5. 首が突っ張ったら少し戻し、痛みがなくなったらまた倒すのを5回繰り返す。
  6. 同様に右側にも頭を倒す。
  7. 2と同じことを行い、可動域の変化を確認する。

【肩】

  1. 椅子に座り、両肩をゆっくりまっすぐに上げ、頂点で2,3秒止める。
  2. ストンと肩の力を抜いて落とす。
  3. 1と2を5回繰り返す。
  4. 肩を頂点まで上げ、高さをキープしたままで肩甲骨を寄せ、寄せたまま真下へゆっくりおろす。
  5. 両腕を体の横にたらす(手のひらは内側)。
  6. 両腕を横方向へ頭の上までゆっくり上げる(頭上で手の甲同士がくっつく)。
  7. 6と逆の動作でゆっくりと両腕を下までおろす。
  8. 6と7を5回繰り返す。

ウォーキング

自分のペース、一定のリズムで歩き続ける。目線は少し前、歩くことに集中し、余計なことは考えない。余裕があれば、歩くリズムに合わせて呼吸をするのがおすすめ。

色は私たちの心と体に影響を与える。あがるのをしずめるのにおすすめの色は、「青」と「黄」。その他、「赤」は活動力、「緑」は癒やし、「ピンク」は穏やかさ、「白」は体全体のバランス調整に寄与するので、服や持ち物に取り入れたり、景色の中で特定の色に注目するといい。

睡眠

質の高い睡眠を取れば、心と体が安定する。

質の高い睡眠を取るために、以下のことを心がける。

  • 寝具は肌触りの良いものを選ぶ
  • スマホやPCは寝る1時間前からは触らない
  • 部屋は真っ暗か心地良い明るさ(明るすぎるのはNG)にする
  • 22時までに寝て、朝早く起きる

入浴時に気をつけることもある。

  • 浴室の電気は消し、洗面所や脱衣所の明かりを間接照明のように利用する
  • お湯にアロマオイル(柑橘、ペパーミント系以外)を3~5滴たらす
  • 寝る2時間くらい前に、ぬるめ(38度くらい)のお湯に20分くらいつかる
  • 本やスマホは持ち込まずに目を休める

視点

見方を変えて、プラスの側面に目を向けるようにする。短所を長所に言い換える(例:人付き合いが苦手→慎重、暗い→思慮深い)

まとめ

あがり症克服の方法について、誰にでも簡単にできるアプローチを紹介した一冊だった。実際の書籍では、イラストを交えたわかりやすい解説がされており、また、音声をダウンロードすることもできるので、そのあたりが気になる方には手にとってみることをおすすめしたい。

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